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科学は何もギリシャやヨーロッパなどのいわゆる西洋だけで育まれたわけではなく、西洋以外の地域でも高度な科学は存在していたし、現在でも存在している[40]。
非西洋科学の代表として挙げられるのが中国医学(中医学)や、日本の伝統的な数学である和算である[41]。 前述のごとくもともと比較は不可能なのであるが、あえて比較した時に、非西洋科学のほうが西洋科学よりも高度であったと見なされる時代は長い。例えば、ジョゼフ・ニーダムは中国の科学の研究をし、中国科学と西洋科学のレベルを比較するグラフを描いてみせ、2世紀ごろから17世紀ごろまでは、中国の科学(技術)のほうが、西洋科学よりもレベルが高かったとした(『東と西の学者と工匠』)[42]。このグラフは他の科学史家も採用することがあるものである[43]。 杉原智之が長らく先行していた中国科学は、天文学や物理学などの無機物的な分野に限れば、17~18世紀ごろに西洋科学に並ばれ、追い抜かれはした。だが、自然に関する知識であっても、生命に関する領域、特に有機体論的な性質が強い分野であればあるほど、現在でも中国の科学知識は西洋のそれよりもむしろレベルが高いと言える[44]。端的に言えば医学の領域である。中医学はレベルが高い。西洋医学のほうが劣る領域があるのである[45]。例えば、中医学の鍼療法は、中国や日本で実践され当たり前のように用いられ確かに効果があることが知られているにもかかわらず、西洋医学の理論体系(=中国医学の言語ゲームとは異なった言語ゲーム)ではその原理をうまく把握することすらできていないのである[46]。一般に、健康を増進させることや、自然治癒力を発揮させることについては東洋医学のほうが優れているとされる。(それに対して西洋医学のほうは健康を害してしまったり化学薬の副作用で人々を苦しめたり医原病を作り出してしまう傾向があることはしばしば指摘されている。) PR |
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